長女が塾通いを始めた頃から意識している勉強法があります。
それは「塾から帰ってきたら、授業内容を子どもに解説してもらうこと」。
今、塾に通っている次女も同じ方法を取り入れています。
誰かに教える時、実は自分にとって一番勉強になっていますよね。情報を理解・整理してからでないと説明できないし、あやふやなことを言えばつっこまれます。
反抗期の子や、外でのことを家で話したがらない子、直前期の6年生には難しいかもしれませんが、親子でおしゃべりできる状況ならおすすめです。
子どもに解説してもらう方法には、すぐに点数が伸びるような即効性はないと思います。ですが、娘が中学生になった今でも「やって良かった」と思うので、この方法のメリット・デメリットをご紹介します。
- メリット1. 授業中にぼーっとしない
- メリット2. 正しい知識の定着と、不明点やミスの洗い出しができる
- メリット3. コミュニケーションがとれる
- メリット4. 親も勉強になる
- メリット5. 先生と同じ教え方ができるので子どもが混乱しない
- デメリット1. 時間がかかる
- デメリット2. 子どもによっては話してくれない
- 中学の勉強にも活きている気がする
メリット1. 授業中にぼーっとしない
塾から帰って親に説明しないといけないとなると、授業中にぼーっとしているわけにもいかないですよね。
それでもたまに、娘たちが眠気に勝てなかったのか、ノートの文字がミミズだったり、授業内容があやふやだったりすることがあります。そんな時も「授業で理解してこなかったという事実」を早めに確認できます。
メリット2. 正しい知識の定着と、不明点やミスの洗い出しができる
授業内容をすぐに振り返ることで、記憶が薄れる前に知識の定着ができます。
説明につまるところはよく理解していないということなので、復習すべきポイントがわかります。
また、意外と漢字を写し間違えていたり、認識がずれていたりすることがあり、早めに確認できれば間違えて覚えてしまうことを防げます。
メリット3. コミュニケーションがとれる
受験勉強が忙しくて子どもとの会話が減ってしまった…なんてこと、ありませんか?
子どもと授業の話をすることで、塾での様子や関連する話題について話せて、コミュニケ―ションを楽しむことができます。
漠然と「塾どうだった?」と聞いても、「フツー」と返されることが多いので(笑)、具体的な授業内容を復習しながら、授業の様子を話してもらっています。
子どもが話している時は「へー、そんなこと習ってきたんだ。面白いね!」というノリで聞いてあげると、子どもが話しやすいし、いい雰囲気で会話ができると思います。
元々おしゃべりが大好きな次女は、自分から説明ができて楽しそうです。
個人差はあると思いますが、話を聞いてもらって嬉しい子は多いはずなので、親が「うん、うん」と聞いてあげたら喜ぶのではないでしょうか。
しかも子どもは日々、他人に説明する練習ができて、説明力とコミュ力が上がるかも?!
メリット4. 親も勉強になる
中学受験のサポートをはじめるまで学習内容を知らなかった、という親御さんも多いと思います。親が中学受験経験者の場合でも、昔とはだいぶ違います。
授業内容を子どもに解説してもらうことで、親自身もとても勉強になるはずです。
ここで単元のポイントをおさえておくと、後で子どもに質問された時に教えやすくなります。
それに、子どもに教えてもらうことは純粋に楽しいです。親が知らないことを学んできて「うちの子すごいな」と思ったり、普段の生活で「あー、子どもが言ってたやつだ」と気付いて小さな発見を楽しめたり。
子ども経由で聞く、先生の豆知識や語呂合わせも面白いです。
メリット5. 先生と同じ教え方ができるので子どもが混乱しない
親がやってはいけない中受算数の教え方として、「(中学以降で習う)方程式で教える」というものが有名です。
そうでなくても、一つの問題にさまざまな解法があったり、同じ塾の先生同士でもやり方が違ったりします。
そして、問題を解く際に担当の先生と違うやり方で教えてしまうと、子どもが混乱して解けなくなる場合があります。
予め子どもから聞いておけば、先生と同じやり方で教えることができ、混乱を避けられます。
(ただし、子どもの様子をみて担当の先生のやり方で苦戦していそうだったら、別の解法を示してみて、「やりやすい方でやっていいよ」と提案することは有効でした。)
デメリット1. 時間がかかる
子どもに説明させる方法はすぐに正解を教えて暗記させるよりも時間がかかります。
子どもなので説明が下手だったり、一緒に調べながらだとなかなか進まなかったり。
さっさと正解を教えて、問題をたくさん解かせて、暗記をさせる方が、手っ取り早く感じてしまいます。
しかし、「子どもに説明させて考えさせる」ことは、長い目で見て、学びと向きあう姿勢としてとても大事なことではないでしょうか。
また、塾から帰る頃には遅い時間だったり、子どもか親のどちらかが気乗りしなかったり、おしゃべりをする余裕がないこともあります。
そんな時は短時間で済ませる、別の日に話を聞くなどして、無理のない範囲でできれば十分だと思います。
デメリット2. 子どもによっては話してくれない
長女が反抗期のピークだったころは話しかけてもウザがられるだけで、親子で会話を楽しみながら復習…どころではありませんでした。
無理強いすることでもないので、お子さんが話したい時に話せるような環境作りができればいいと思います。
中学の勉強にも活きている気がする
サピックス時代の名残りなのか、ただ話したいだけなのか分かりませんが、中学生になった長女は今でもノートを見せながら、学校で学んできたことを私に説明してくれます。
話を聞いている限り、授業はしっかり聞いているようです。授業で理解できなかったところはうまく説明できないので、その部分は教科書で復習する、などの対応ができます。
中学生の娘が学んでくる内容もとても面白く、私も色々と教えてもらい、楽しませてもらっています。